平成27年度 化学

平成27年度センター試験【化学】第1問 問5|気体の圧力

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気体の膨張による圧力の変化に関する問題です。

高校生の頃、どうやってこの問題を解いていたのでしょう?

何かパターン化された解き方があったような気もしますが、ここでは現在の自分の解き方でやってみます。

 

まず、容器 A に入っているヘリウムを考えます。

容積 4.0 L の容器 A に入っているヘリウムの圧力は 1.0 × 105 Pa です。

コックを開くと、ヘリウムは容積 1.0 L の容器 B のほうまで広がっていきます。

そうすると今度は、容器 A と容器 B を合わせた 5.0 L の容器を占めるヘリウムの圧力を求めればよいです。

 

ここで、理想気体の状態方程式を思い出してください。

PV = nRT

P は圧力、V は体積、n は物質量、R は気体定数、T は絶対温度です。

この問題では、気体の温度 T は混合の前後で変わらないものとされています。

また、ヘリウムの物質量 n は混合の前後で変わりません。

したがって理想気体の状態方程式の右辺 nRT は混合の前後で一定、つまり圧力 P と体積 V の積が一定であることがわかります。

これがすなわちボイルの法則です。

 

ボイルの法則を使って、コックを開いたあとのヘリウムの圧力を計算します。

(1.0 × 105 Pa) × 4.0 L = PHe × 5.0 L  ∴ PHe = 0.8 × 105 Pa

同じように、容器 B に入っているアルゴンは 1.0 L から 5.0 L まで体積が大きくなるので、ボイルの法則から次のように圧力が計算されます。

(5.0 × 105 Pa) × 1.0 L = PAr × 5.0 L  ∴ PAr = 1.0 × 105 Pa

この2つの圧力を足せば、ヘリウムとアルゴンの混合気体の全圧が求められます。