立方格子の単位格子中に含まれる原子の数を求める問題です。
これは有名な問題で、体心立方格子は 2 個、面心立方格子は 4 個と答えを覚えている人も多いでしょう。
ここではなぜその数になるのか、あらためて振り返っておきます。
面心立方格子の単位格子中の原子は 2 つのグループにわけることができます。
1 つは立方体の各面の中心にある原子、もう 1 つは立方体の角にある原子です。
立方体の各面の中心にある原子は球のうち半分だけ、すなわち 1/2 個だけ単位格子の立方体の中に入っています。
立方体は 6 面あるので、1/2 個の球が全部で 6 個あります。
立方体の角にある原子は球のうち半分の半分の半分、すなわち (1/2)3 = 1/8 個だけ単位格子の立方体の中に入っています。
立方体の角は 8 個あるので、1/8 個の球が全部で 8 個あります。
これらを合計すると、面心立方格子の単位格子中に含まれる原子の数が求められます。
(1/2) × 6 + (1/8) × 8 = 4 個
体心立方格子の場合は、単位格子の立方体の中心にまるごと 1 個の原子が入っていて、それと立方体の角の 8 個の原子があるので、次のように計算されます。
1 × 1 + (1/8) × 8 = 2 個