平成27年度センター試験【化学】第1問 問2|濃度

モル濃度を求める問題ですが、公式を覚えていればできるという単純な問題ではありません。

しかし定義をしっかり押さえて1つずつ計算していけば、解答を求めることができるはずです。

 

モル濃度は溶液 1 L 中の溶質の物質量(モル数)で表わされる濃度です。

この問題では溶液が V [L] あるので、溶質の物質量がわかれば、それを V で割ることで答えが出てきます。

ですが肝心の物質量は与えられていないので、自分で求める必要があります。

 

溶質の物質量 n [mol] は溶液に含まれる溶質の質量 m [g] をモル質量 M [g/mol] で割って得られます。

したがってまずはじめに、溶液に含まれる溶質の質量 m [g] を求めましょう。

 

質量パーセント濃度は溶液の何%が溶質かを重さで表わしたものなので、溶液の質量に質量パーセント濃度を掛けると溶質の質量がわかります。

しかしこの問題はさらに複雑になっていて、溶液の質量は与えられておらず、代わりに密度 d [g/cm3] が与えられています。

単位を見るとわかるように、密度は質量を体積で割ったものなので、密度に体積を掛けると質量が計算できます。

 

これでやっと計算ができる、、、と思いきや、まだ安心はできません。

なぜなら体積の単位が違うからです。

密度は cm3 を使っているのに対し、溶液の体積は L で表わされているので、この単位をそろえることによってようやく計算を始めることができます。

どちらの単位に合わせてもかまいませんが、ここでは cm3 に合わせてみましょう。

cm3 と L の間には次の関係があります。

1 L = 1,000 cm3  ∴ V [L] = 1,000V [cm3]

この関係に注意して、あとの計算をしていきましょう。

 

密度 d [g/cm3] の溶液 1,000V [cm3] の質量は次式で与えられます。

d [g/cm3] × 1,000V [cm3] = 1,000dV [g]

溶液の質量に質量パーセント濃度 10% を掛けると、溶液に含まれる溶質の質量が求められます。

1,000dV [g] × (10/100) = 100dV [g]

溶質の質量をモル質量で割ると、溶質の物質量が求められます。

100dV [g]/M [g/mol] = 100dV/M [mol]

この物質量の溶質が V [L] の溶液に含まれているので、1 L あたりに直すことによってモル濃度が求められます。

(100dV/M) [mol]/V [L] = 100d/M [mol/L]

 

この問題は溶液の濃度についてしっかり理解していないと混乱します。

また、このブログでも以前書いたことがあるのですが、単位の重要性と使い方がよくわかる典型的な問題です。

理系の雑談-2|たかが単位、されど単位

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