酸化数は酸化・還元を理解するときに使う考え方です。
正しい定義や数え方はよくわかりませんが、簡単には次のようにして決めることができます。
1)単体は 0
銅 Cu や鉄 Fe、水素 H2 や酸素 O2 などの酸化数は 0 とします。
2)化合物中の原子はイオン価
化合物中の原子の酸化数はイオン価で考えます。
一般的に、水素原子の酸化数は +1、酸素原子の酸化数は -2 として、他の原子の酸化数は化合物全体で ±0 となるように計算します。
たとえば、硝酸 HNO3 の窒素原子の酸化数を a とすると、次のように計算できます。
(+1) + a + (-2) × 3 = 0 ∴ a = +5
ただ、この計算方法には例外もあります。
たとえば、過酸化水素 H2O2 の水素原子の酸化数を +1、酸素原子の酸化数を -2 として計算すると、化合物なのに -2 という数値がでてきます。
ここではやはり化合物全体で ±0 となるように、酸素原子の酸化数を -1 とします。
酸化数の計算はすこし複雑そうに見えますが、何度か問題を解けば慣れてくるものです。