ある関数上のある座標での傾きは、\(\small x\) 軸方向の変化量を限りなく \(\small 0\) に近づけたときの直線の傾きでした。
今回は数式を使って、もう一度このことを考えましょう。
これまでと同様に関数は \(\small y=x^2\) とし、座標 \(\small (1,1)\) での傾きを求めることとします。ここでは仮に \(\small x=1\) と \(\small x=1+h\) の2点を結ぶ直線を考えます。2点の座標はそれぞれ \(\small (1,1)\) と \(\small (1+h,(1+h)^2)\) です。
このときの傾きは\(\small\,(1)\,\)式で計算されます。
\(\small\color{blue}{\begin{align}\displaystyle\frac{\Delta y}{\Delta x}&=\frac{(1+h)^2-1}{(1+h)-1}\\&=\frac{(1+2h+h^2)-1}{h}\\&=\frac{h^2+2h}{h}\\&=h+2\cdots(1)\end{align}}\)
それでは \(\small x\) 軸方向の変化量、すなわち \(\small h\) を \(\small 0\) に限りなく近づけるとどうなるでしょうか?
これは \(\small h\) をほぼ \(\small 0\) と考えることになるので、\(\small(1)\,\)式で \(\small h=0\) とします。そうすると、傾きは \(\small 2\) という答えが出てきます。
ここでは実際に数値で傾きを求めましたが、もう少し一般的な形にすると微分の定義がわかってきます。
それはまた次回に紹介します。