今回は個数ではなく、重さからダースを考えてみましょう。
1ダースの重さを知ることから始める
例として、鉛筆(1本 \(\small 5\,\text{g}\))、本(1冊 \(\small 300\,\text{g}\))、パソコン(1台 \(\small 1,000\,\text{g}\))を考えます。
それぞれ1ダースの重さはいくらでしょうか。
1ダースは 12 個なので、12 を掛ければ答えが出てきます。
鉛筆
\(\small\color{blue}{5\,\text{g}\times 12\,本=60\,\text{g}}\)
本
\(\small\color{blue}{300\,\text{g}\times 12\,冊=3,600\,\text{g}}\)
パソコン
\(\small\color{blue}{1,000\,\text{g}\times 12\,台=12,000\,\text{g}}\)
ここでまず、同じ1ダースでもモノによって重さが違うことに気づきます。
当然といえば当然ですが、大事なことなのでしっかり確認しておきましょう。
重さからダースを計算する方法
1ダースの重さがわかっていれば、重さからダースを計算できます。
たとえば「たくさん集められた鉛筆の全部の重さが \(\small 600\,\text{g}\) のとき、鉛筆は全部で何ダースありますか?」という問題。
1本が \(\small 5\,\text{g}\) だから \(\small 600\,\text{g}\) で 120 本、これを 12 本で割って 10 ダース、と求めることができます。
しかしもっと簡単に求めるなら、1ダースが \(\small 60\,\text{g}\) とわかっているので、\(\small 600\,\text{g}\) を \(\small 60\,\text{g}\) で割って 10 ダースとできます。
同じく「本棚に並べられた本の全部の重さが \(\small 126,000\,\text{g}\) のとき、本は全部で何ダースありますか?」という問題であれば、\(\small 126,000\,\text{g}\) を本1ダースの重さ \(\small 3,600\,\text{g}\) で割って 35 ダースと求めることができます。
重さが違えば数も違う
もう1つ重要なことがあります。
それは同じ重さ分の鉛筆、本、パソコンがあったとき、求められるダースの数が違うことです。
たとえば「\(\small 72,000\,\text{g}\) 分の鉛筆、本、パソコンがあったとき、それぞれ何ダースありますか?」という問題があったとき、答えは次の計算で求められます。
鉛筆
\(\small\color{blue}{\displaystyle\frac{72,000\,\text{g}}{60\,\text{g}}=1,200\,ダース\,(=14,400\,本)}\)
本
\(\small\color{blue}{\displaystyle\frac{72,000\,\text{g}}{3,600\,\text{g}}=20\,ダース\,(=240\,冊)}\)
パソコン
\(\small\color{blue}{\displaystyle\frac{72,000\,\text{g}}{12,000\,\text{g}}=6\,ダース\,(=72\,台)}\)
それぞれ1個の重さが違うので、同じ重さ分のモノがあれば、その中に含まれる数は違ってきます。
ここに書いたことが当然だと思った方はモルについて理解できたも同然です。
なぜなら、まったく同じように考えればよいのですから。