これまで見てきたレモン電池の仕組みについて、ここで改めてまとめましょう。
1)レモンに銅板と亜鉛板を挿す。
2)溶けやすい亜鉛がイオンとなってレモン中に溶け出す。
このときの反応:亜鉛 → 亜鉛イオン+電子
3)あたかも坂道を転がっていくボールのように、亜鉛板に残された電子が導線を伝って移動し始める。
4)移動途中にあるメロディーカードの回路中で電子は音を鳴らす仕事をする。
5)さらに導線を伝って、電子は銅板にたどりつく。
6)銅板にたまった電子はレモン中の水素イオンと反応して消費される。
このときの反応:水素イオン+電子 → 水素
最後に書いたように銅板では水素が発生するので、レモン電池の銅板をよく見ていると泡が見えてきます。
2)と 6)で書いたように、電池は化学反応を電気エネルギーに変換したものと言うことができます。
したがって化学反応を効率よくできるような組み合わせを考えれば、電池の性能がより高くなると考えられます。
市販されている小さな乾電池の中にはこのような技術の粋が集まっているのです。
電池の仕組みがわかると、充電の仕組みもわかってきます。
それはまた次回に説明することにしましょう。