ペットボトルがへこんだ理由について考えてみましょう。
その前に1つ質問です。ペットボトルをへこませるにはどうしますか?
手でつかんで握りつぶすという人もいれば、足で踏みつぶすという人もいることでしょう。要は、外から力を加えればペットボトルはへこみます。
これをもうちょっと学問的にいうと、ペットボトルがへこむのは、ペットボトルの内側から外側へ押す力より、外側から内側へ押す力が強いからです。
たとえば A さんと B さんがいて、2人の間に動く壁があったとします。

A さんと B さんがそれぞれ相手側に壁を押したとき、もし A さんのほうが力が強ければ壁は B さんのほうに移動しますし、B さんのほうが力が強ければ壁は A さんのほうに移動します。もし2人の力が同じだったら壁は動きません。
ペットボトルも、この移動する壁と同じことです。普段は外側からかかる力と内側からかかる力が同じなのでペットボトルの形を保っていますが、足で踏むなど外から力が加わればへこんでしまいます。
では前回の実験に戻ってみましょう。
実験ではペットボトルがへこんだので、外側から内側にかかる力が強かったはずです。でも特に触ったりはしていません。
それでは一体どんな力がはたらいていたのでしょうか?
それは圧力です。この簡単なペットボトルの実験は、圧力を目に見える形にしたと言えます。
次回から、圧力についていくつか話をしていきます。