手でさわっていないのにへこんだペットボトル。へこんだからには何かの力がはたらいているはずです。
その力の元を考えてみましょう。
目で見ることはできませんが、ペットボトルの周りや中に存在しているものがあります。
それは空気です。
空気の中身をもうちょっと詳しく見てみると、それは窒素や酸素、二酸化炭素などの分子が集まって作られています。ここでは分子を、小さな粒と考えておきます。
1つ1つの分子は、それぞれがいろいろな方向へ飛びまわっています。ペットボトルの中に入っている分子もそうです。
そうすると、分子はいつかペットボトルの壁にぶつかります。ぶつかった分子は壁ではね返されて進行方向が変わり、再び飛んでいって別の場所で壁とぶつかり、さらに進行方向が変わって、、、の繰り返しが起こります。
このようにして分子がぶつかったときの力がペットボトルにはたらいている力です。
1つ1つの力はとても小さいです。でも、想像をはるかに超える(1億とか1兆とかよりもずっと多い)数の分子が目にも止まらない速さで動きまわっているので、1秒間でも相当の数の分子がペットボトルの壁にぶつかっています。
分子が1秒間でペットボトルにぶつかる回数が多ければ多いほど、はたらく力は大きくなります。したがって、ペットボトルの中に入っている分子の数が増えたり、数が同じでも動く速さが速くなれば、ぶつかる回数が増える、つまりはたらく力が大きくなります。
ここまででペットボトルにはたらく力の源はわかりました。このことをふまえて、次回は圧力について説明します。