平成28年度センター試験【物理基礎】第1問 問5|電磁誘導

参考資料

 

コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりしたときに電流が誘起される現象を電磁誘導といいます。

通常、コイルは金属でできているので、金属である銅パイプ内を磁石が落下したときに電磁誘導が起きると考えられます。

 

磁石の落下時間については、磁石の力学的エネルギーの一部がジュール熱に変換されるという表現がヒントです。

力学的エネルギーは位置エネルギーと運動エネルギーの和で表わされます。

銅パイプ内を磁石が落下したときは力学的エネルギーの一部がジュール熱に変換されるのに対し、ガラスパイプ内を磁石が落下したときはジュール熱への変換がありません。

 

たとえば地面を基準にして、ある高さの磁石がもつ位置エネルギーが 10 J だったとします。

この磁石を落下させたとき(あるいは電磁誘導が起きないガラスパイプ内で磁石を落下させたとき)、地面では位置エネルギーがすべて運動エネルギーに変わり、その値は 10 J です。

一方、銅パイプ内で磁石を落下させると、一部(たとえば 1 J)がジュール熱に変換されて失われ、残ったエネルギーが地面で運動エネルギーに変わり、その値は 9 J です。

 

物質の質量を m、速度を v とすると、運動エネルギーは(1)式で与えられます。

参考資料 (1)式

したがって運動エネルギーが減ると、速度は下がるはずです。

 

以上のことから、銅パイプ内のほうが時間がかかると考えることができます。

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