平成28年度センター試験【物理】第1問 問5|熱容量

参考資料

 

熱容量とは、物体の温度を 1 K 上げるのに必要な熱のことです。

ある物体に q [J] の熱を与えたとき、温度が T1 [K] から T2 [K] まで変化したとすると、その物体の熱容量 C は(1)式で表わされます。

参考資料 (1)式

(1)式から、熱容量の単位は J・K-1 であることがわかります。

また(1)式を変形すると、熱容量と温度変化の積が熱 q を与えることがわかります。

参考資料 (2)式

 

温度 T1、熱容量 C1 の水に、温度 T2、熱容量 C2 の金属球を入れると、水と金属球の間で熱のやりとりが行われます。

水より金属球のほうが温度が高い(T2>T1)ので、金属球から水へ熱が移動した結果、水は温度が上がり、金属球は温度が下がります。

等しくなった温度を T とすると、水と金属球の熱量変化 q1、q2 は(3)式で表わされます。

参考資料 (3)式

水が金属球から受け取った熱と金属球が水へ渡した熱は等しいので、(4)式が成り立ちます。

参考資料 (4)式

ここで、熱を受け取る場合と渡す場合では符号が逆になることを考えて q2 の前に -(マイナス)を付けています。

 

以上から式を解くと答えが得られます。

参考資料 (5)式

 

この変化は自然に元に戻ることはありません。

つまり水と金属球で等しくなった温度がふたたび元の温度 T1、T2 に自然に戻ることはなく、何もしなければ等しくなった温度 T のままです。

したがってこの変化は不可逆変化です。

 

ところで、水や金属球の重さは関係ないのかという疑問があるかもしれません。

たしかに熱を与えたときの温度変化は重さ(量、大きさ)にも関係してきますが、この問題では熱容量が与えられていることがポイントです。

熱容量 C [J・K-1] は重さ m [kg] を含んだ量になっていて、(6)式で与えられます。

参考資料 (6)式

ここで c を比熱といい、単位は J・K-1・kg-1 で表わされるので、比熱は 1 kg の物体を温度 1 K 上げるのに必要な熱です。

もし問題に比熱が与えられていれば重さを掛ける必要がありますが、この問題では熱容量が与えられていたので重さに関する記述はなかったというわけです。

Follow me!